ピア・サポーターの育成
希望者を対象にする場合と、学年全員や生徒会や自治体など、既存の組織を活用して実施する場合があります。
ピア・サポート活動をするには、サポーターが安心や自信をもって活動できるように、事前に学習(トレーニング)しておく必要があります。カナダのピア・サポートの父と呼ばれているレイ・カー博士は「ピア・サポートは生徒たちが『耳を傾ける』『支援すること』『友達として思いやりを示すこと』ができるように訓練し、スーパーバイズするプロセスである」と述べています。
図にあるように、他者への共感性を高め、コミュニケーションスキルを中心としたトレーニングを実施します。課題を解決するスキルや対立を解消するためのスキルなど、他者支援を目標としたピア・サポートならではのトレーニングがあります。また、サポート活動の内容によっては、守秘義務やアサーショントレーニングなど、サポート活動やサポーターの実態に応じたトレーニングを実施します。
次にピア・サポート活動の計画です。サポーターが主体的によりよい学校づくりをめざした活動を計画する場合もあれば、既存の学校行事を活用してその中で何ができるのかを考える場合もあります。どちらにしても、目標をしっかり持てるようにすることができないと、振り返りの効果が期待できません。